ETCカードとは
ETCカード とは、ETCシステムを利用した無線通信によって、料金所の通行料金を支払うための専用カードです。
高速自動車国道や都市高速道路などの有料道路の料金所を現金不要、ノンストップで通行することが出来るという特徴があります。
ETCカードには、クレジットカード会社が発行する「ETCカード」と、高速道路6会社(東日本高速道路株式会社(NEXCO 東日本)・中日本高速道路株式会社(NEXCO 中日本)・西日本高速道路株式会社(NEXCO 西日本)・本州四国連絡高速道路株式会社(JB本四高速)・首都高速道路株式会社・阪神高速道路株式会社)が合同で発行する「ETCパーソナルカード」の2種類があります。
ETCカードは、ドライブが好きな方や高速道路を頻繁に利用する方にとっては、欠かすことの出来ない一枚だと言えるかもしれません。
このページでは、ETCカードの特徴や作り方、使い方などの基礎知識を紹介していきます。
初めてETCカードを作ろうと検討されている方は、参考にしてみて下さい。
ETCとは
ETCとは、「Electronic Toll Collection System」の略で、有料道路の料金所ゲートのアンテナと、車両に搭載したETC車載器との間で無線通信を行うことで、通行料金を支払うシステムです。「ノンストップ自動料金支払いシステム」と呼ばれることもあります。
ETCシステムは、有料道路の渋滞を防止することを目的に開発されました。
ETCの研究は1994年6月に始まり、2000年3月30日に千葉・沖縄エリアで一般利用が開始されました。
当初は、登録料・工事費負担や手続の煩雑さ等からなかなか普及しませんでしたが、現在では、割引制度の拡充や車載器の価格低下により利用率は飛躍的に向上しています。
ETCシステムを利用するためには、「ETC車載器」と「ETCカード」の2つを用意して、車内に設置する必要があります。
ETCカード のメリット

ETCカードを利用すれば、「各種時間帯割引」「ETCマイレージサービス」などのメリットを受けることが出来ます。
各種時間帯割引
各種時間帯割引は、走行する時間帯によって通行料金が割引になるサービスです。
東/中/西日本高速道路が実施している割引サービスには、「休日割引」「深夜割引」「平日朝夕割引」などがあります。
割引名称 | 割引対象 | 割引割合 | |
---|---|---|---|
休日割引 | 休日に、NEXCO3社の対象道路(沖縄を除く地方部区間)を走行する自動車(普通車・軽自動車)。 | 30%引き | |
深夜割引 | 0時-4時の時間帯にNEXCO3社の対象道路を走行するすべての車種。 | 30%引き | |
割引名称 | 平日の朝6~9時、夕17~20時に割引道路を通行するすべての車種。 | 5回~9回まで | 通行料金のうち最大100km相当分を約30%分還元 |
10回以上 | 通行料金のうち最大100km相当分を約50%分還元 |
ただし、区間や走行距離によっては、割引サービスが適用されない場合があります。
ETCマイレージサービス
ETCマイレージサービスは、通行料金として使える「ETCマイレージ」と呼ばれるポイントが貯まるというものです。
ポイントは、ETCを利用した有料道路の通行料金の支払額に応じて貯まります。
貯まったポイントは還元額(無料通行分)として利用することができます。
ETCカードの種類

ETCカードには、大きく「ETC専用カード」と「クレジット一体型ETCカード」の2種類があります。
その他にも、「法人ETCカード」、「ETCコーポレートカード」などの法人向けカードも存在します。
このページでは、主に個人向けのETCカードについて説明しています。
ETC専用カード
ETCカードは、原則、親カードであるクレジットカードに付帯して発行されるものであるため、ETC利用以外の使用はできません。
ETC機能だけを有したカードを「ETC専用カード」と言います。
用途は、有料道路を通行した際の通行料金を精算するためだけなので、クレジット機能は持ち合わせていません。
クレジットカードとは違い、信用供与を必要としないため、申し込み後の審査はありません。
そのため、ETC専用カードは、クレジットカードの審査に通らないという人でも作ることが出来ます。
また、「ETC専用レーンを通過出来ればいい」「クレジットカードは作りたくない」という方におすすめです。
ただし、デポジットや年会費が必要なもの、一定の条件を満たさないと年会費がかかるものもあるため、注意しましょう。
クレジット一体型ETCカード
クレジットカード会社によっては、親カードとETCカードを1枚に一体化したカード「クレジット一体型ETCカード」を発行しています。
クレジット一体型ETCカードは、一枚のカードにクレジット機能とETC機能の2つを兼ね備えています。
そのため、カードで財布が嵩張ることもなく、探す時の面倒な手間を省くことが出来ます。
ETC機能を搭載したカードとしては、最も利用者が多く一般的なカードです。
高速道路のETCレーン通過はもちろん、通常のショッピングでの利用も可能なため、利便性に優れる点が特徴です。
その反面、注意すべき点もあることを理解しておきましょう。
カードは、車内のETC車載器に挿入することで利用することが出来ます。
そのため、乗車後の抜き忘れは決して珍しくありません。
車上荒らしなどの被害に遭った場合は、カードの盗難や不正使用のリスクがあることを忘れてはいけません。
ETCパーソナルカードの作り方
ここでは、高速道路6会社が共同で発行するETC専用カード「ETCパーソナルカード」の作り方を例に挙げて説明していきます。
ETCパーソナルカードの特徴
ETCパーソナルカードの特徴としては、次のようなものがあります。
- カード1枚につき、1,234円(税込)の年会費がかかる。
- 通行料金は、指定口座から1ヶ月単位で引き落とされる。
- 通行料金は、利用した翌月に支払うことになる。
- デポジット制を採用している。
ETCパーソナルカードは、デポジット制を採用しています。
あらかじめデポジット(保証金・預かり金)として、一定額の金額を支払うことでカードが発行されます。
デポジット額の算出方法
- 高速道路の平均利用月額を5,000円単位で切り上げた額(平均利用月額が10,000円未満の場合は10,000円)の4倍の額
- 年間最高利用月額を20,000円単位で切り上げた額
1. 2. のいずれか高い額がデポジット料金となります。
ETCパーソナルカードの発行手順
STEP 1 郵送申し込み
申し込みは、オンラインで行うことは出来ません。
SA(サービスエリア)などのインフォメーションに用意されている「申込書」に必要事項(住所、氏名、職業、平均利用月額など)を記入し、郵送する必要があります。
STEP 2 デポジット支払い
申込書をETCパーソナルカード事務局が確認した後、不備がなければデポジッ卜振込み用紙が郵送されます。
同封されている「払込取扱票」を持参した上、郵便局取扱窓口やコンビニ工ンスストア等でデポジッ卜を振込んで下さい。
STEP 3 カード送付
デポジットの入金が確認されると、ETCパーソナルカードが郵送されます。
通常、カードが手元に届くまでは、デポジットのお振込み後2週間程度を要します。
届いたカードは、その日の内に使用することが出来ます。
参照元:w-nexco.co.jp
クレジットカード会社での作り方
一体型ETCカードは、クレジットカード会社に追加機能として申し込むことで作ることが出来ます。
そのため、まずはクレジットカード自体に申し込む必要があります。
まだクレジットカードを持っていない場合
STEP 1 申し込み
クレジットカード会社のサイトから、希望するクレジットカードに申し込みを行います。
サイト上に設置されているフォームに、必要事項を全て記入して送信を行って下さい。
クレジットカードを持っていない場合は、「ETCカード」の項目にチェックを入れて下さい。
STEP 2 審査
申し込みを完了すると、クレジットカード会社側で審査が行われます。
申請内容に問題がない場合は、ETCカードが発行されます。
STEP 3 カード送付
郵送によりカードが送付されます。
カード会社によって届くまでの期間は異なりますが、一般的には3日〜2週間前後で、郵送により送られてきます。
既にクレジットカードを持っている場合
STEP 1 申し込み
クレジットカード会社のサイト、もしくは会員向け専用ページからETCカードの追加申し込みを行います。
カード会社によっては、「自動音声応答サービス」から申し込みできるものもあります。
※一部の提携カードでは、ETCカードに対応していない場合があるため、事前に確認しておくようにして下さい。
※基本的に、1枚のクレジットカードに対して、1枚のETCカードが発行されます。そのため、ETCカードを2枚作る場合は、2枚クレジットカードが必要になります。
STEP 2 カード発行
通常、ETCカードの追加手続に審査はありません。
そのため、早いものであれば、申し込み日の翌日にカードが発送されます。到着まで、約1週間~2週間程度の期間を要する場合もあります。
イオンカードでは、即日発行(即時発行)にも対応しています。
イオンカード | |||
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初年度年会費 | 年会費 2年目以降 | ||
![]() ![]() | 無料 | 無料 | |
還元率 | ブランド | ETC | 家族カード |
0.500% ~ 2.000% | ○ | ○ | |
海外旅行保険 | 国内旅行保険 | 海外ショッピング保険 | 国内ショッピング保険 |
– | – | – | – |
概要 | |||
ETCゲート車両損傷お見舞金制度で安心。発行も年会費も無料! | |||
公式サイト | |||
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ETCカードの使い方
ETCシステムを利用するためには、「ETC車載器」と「ETCカード」の2つを用意する必要があります。
ETC車載器は、自動車内に設置します。
設置したETC車載器に、ETCカードを差し込むことで利用可能となり、料金所のETCレーンをノンストップで通過することが出来ます。
ETC車載器がない場合は、一般レーンに進入して下さい。
カードを提示することで、クレジットカード決済と同じようにETCカードで精算を行うことが出来ます。
ETCカード 使用時の注意点
ETCカードを使用する際は、次の点に注意しましょう。
年会費に注意
クレジットカード会社が発行するETCカードには、年会費が発生するものもあります。
初年度の年会費は無料というカードは多いですが、翌年度は年会費がかかるものもあるため注意しましょう。
セゾンカードは、年会費が永年無料なカードとして代表的です。
ETCカードは携行しましょう
車から離れる際は、必ずETCカードを車載器から抜いて携行するように習慣づけることをおすすめします。
クレジット機能が付いた一体型ETCカードはもちろんですが、ETC専用カードでも意識した方が良いでしょう。
特に夏場は、車内の熱がETCカードに悪影響を及ぼす危険性があり、データエラーの原因となる場合もあります。
有効期限を確認しましょう
ETCカードを使用する際は、予めカードの有効期限を確認して下さい。
有効期限が切れたETCカードでは、料金所のETCレーンを通過することは出来ないので、事故やトラブルの原因となります。
まとめ
今やETCカードは、有料道路の料金所をスムーズに通過するための必須のアイテムです。
通勤や休日の遠出等で高速道路を走行することの多い方にとっては、大きなメリットがあります。
また、ETCカードの利用で、効率的にポイントを貯めることが出来るの点も非常に便利です。
マイカーをお持ちの方で、まだETCカードを持っていないという方は、検討してみてはいかがでしょうか?
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